当社新社屋2階、社長室の書棚には、バチカン教皇公邸管理局からの手紙が飾られています。
内容は、

“サンマルコ広場で下記日程、教皇フランチェスコが行う定例ミサに参加する許可証
　2014年4月23日（水）　10時30分”

マル勝髙田商店代表・髙田はローマ法王に謁見したことがあり、その際に直接「三輪の神糸」を献上いたしました。
この時献上した「三輪の神糸」は、国内産最高級の桐箱に収められ、掛けられた和紙は手すきの「吉野紙」。そこに奈良県出身でカンヌ国際映画祭などでの受賞歴を持つ映画監督・河瀨直美氏が揮毫（きごう）した、「奈良づくし」の逸品でした。

ローマ法王に謁見

ローマ法王への謁見は、ミラノの日本人カトリック教会のルチアーノ神父の仲介で実現しました。神父は、三輪そうめんが大神神社という「神様」の存在を背景に持ち、飢饉の際に人々を救ったという逸話、さらにはそうめん作りにオリーブオイルを使うマル勝髙田商店の先進的な技法に感動され、法王へのそうめんの献上をおすすめしてくださったそうです。

ローマ法王に「三輪の神糸」を献上する際、謁見の栄誉をいただいた御礼を述べるとともに、三輪の神糸の説明と、三輪に伝わる手延べそうめんの歴史・伝統についてお伝えしました。
パスタ好きとも言われる法王は神糸を手にして、「パスタ ジャポネーゼ！」と何度も声にしながら喜んで受け取っていただきました。
側近の方は「法王は（そうめんを）トマトソースで召し上がるのでは」とおっしゃったそう。謁見した髙田による法王の印象は「優しさが身体からにじみ出ておられた」とのことです。
ローマ法王にそうめんを献上したという「歴史的な出来事」の証人でもあるバチカンからの手紙は、本日も社長室でお客様をお迎えしています。

マル勝髙田商店とイタリア

マル勝髙田商店は、元々ビジネスマッチングを兼ねたイタリアでの交流イベントに参加していました。
当社はそうめんの製造工程でイタリア産のオリーブオイルを使用していますが、直営店舗の「てのべたかだや」で販売しているネッタリブレオもイタリアの契約農家で生産しているオリーブオイルです。イタリアのシェフと手延べそうめんのメニュー開発を行ったことや、ミラノで開催されるファッションショーのレセプションで「そうめん料理」を提供させていただいたこともあります。
そのため髙田はこれまで何度もイタリアに出張しており、マル勝髙田商店とイタリアは実はとても近い関係にあります。
手延べそうめんが切れることなく一本の糸を紡いでいくように、当社とイタリアとの関係もまた切れることなく続いています。